Weekly Collumn 
 
VOL970:平成29年06月19日:時代ってやつぁーよ
○時代錯誤も甚だしい
 AERAからの記事なので珍しい引用です。l
 今年の新卒求職者は臆面もなく休みについて聞いてきて驚くというような記事なんですが、正直なところこの20年がずっと採用側市場で学生は「採っていただく」側だったからこういう対応が出なかっただけ。今やどの企業も人手不足とかいって人員が欲しいと叫びまわってる時代なんですから、そりゃーよりよい待遇を求めますし、昇給なんてあてにならないなら余暇を充実できる企業を選ぶのが普通だろうというところです。ちなみに、この記事の中に思いっきり笑ってしまったバブル採用の管理職の言葉に、「基幹社員として上に立つには全力で仕事漬けになる期間が必ず必要」みたいなのがありました。しかし、この脳筋バカ的考え方が今の日本企業の衰退の要因じゃないんですかね。このやり方を続けてきたから、仕事とオフとをしっかり切り替えができてメリハリのつけられる外国企業と競り負け続けてるんじゃないですかね。また、仕事しか知らず余暇を知らない人にありがちなのが、自社製品のエンドユーザーが実際にどういう使い方をしているかとかいう点で、余暇を大切にする海外企業の人たちって結構自社製品のエンドユーザーを知ってたりもします。要するに何から何までこの脳筋体育会的思考から脱却できない限り、今の日本の大企業は遠からずドボンするんじゃないかなぁってことです。
 
 あともう1つ、人手不足といってますが、実際に企業の多くが求めてるのは2パターン。1つは低賃金で不平不満を言わずに社畜になる奴で、もう1つは真っさらで世間知らずのガキです。特に後者に若いうちに仕事漬けにして外の世界を教えなければ自社の文化が世界のすべてと思い込むって考えもあるんでしょう。だから先述のような発言の管理職も出てくるわけです。また、前者についても人件費をコストと言い切っちゃってるあたりがすべてを表しています。もし、本当に企業がそこそこの賃金で(高いとは言わない)それなりに即戦力に近い人材が欲しいと思うのであれば、ロスジェネ世代で非正規で冷や飯食わされてきた人たちを第二新卒扱いで採用したらいいんですよ。育てれば使える人材はごろごろしてるのに、たとえば「今まで努力が足りてないから非正規なんだから努力しないやつは要らない」「どうせこういう奴は採用しても使い物にならない」などと決めてかかってる人もたくさん見てきています。しかしですねえ、それについても私に言わせれば「そもそも自分たちの採用判断基準が間違ってるって考えはないのか」と思ったりもするわけです。
 
○これが世代差か
 会社の製造部の部屋にあるゴミ箱を見ていると非常に懐かしいものがありました。魔法騎士レイアースと超力戦隊オーレンジャーです。うわー、懐かしいって思ってみていたのですが、会社の一番若い子にレイアースの話をしたらジェネレーションギャップなんてもんじゃない話が出てきて世代差を感じました。曰く、レイアースのゴミ箱を見て真っ先に悩んだのがモコナの存在だそうです。彼にとってモコナとはツバサで出てくるキャラクターなので、絵柄も全く違うレイアースになぜモコナが?となったとか。実はモコナのオリジナルはレイアースで、以後のCLAMP作品にはちょくちょく出てきて、こいつら世界観や作品が違っても全部リンクしてるとかいう訳のわからなさだと教えたところ、すごく驚いていました。よく考えたらレイアースってセーラームーンと同じ時代で90年代初頭。そりゃあ90年代後半生まれの彼は知らないだろうなあって思いました。しかし今見てもすげぇキャラデザインだよあ……^^;;
 
○パオを探して三千里
 母親から「ええ加減普通車に乗り換えたら」って言われたのもあり、また正社員という立場を得たのもあって、普通車さがしをしています。といっても私が探すので当然普通じゃない普通車です。で、前からずーっと探しているのが日産パオです。ここんところちらほらいい出物が出てきてるので何台か見学にいったのですが、ネット上でぱっと見はよくても実はダメとか、妙に高い値段を吹っかけてくるとか、部品が払しょくしててどうしようもないところが壊れてるとか、そんなのばっかり。なかなかいいタマとは出会えません。そんな中で一番エグい案件だったのが京都の某所から出ていたパオです。外観はぱっと見きれいで程度もよさそうで整備もされてそうな文言だったのですが、実際に見てみるとドアからの雨漏りだけでは説明がつかないサイドシルの腐食があったり、写真では写してない範囲の内装が全部プラダンで仮設されていたり、プラダンをめくった下のハーネスの通し方が通常とは違ってて明らかに一度引き直して元に戻せなくなった痕跡があったりと、あからさまな水没復旧車でした。それで車検切れで30万近い値段を提示されたのでお断りしました。金銭を投じて直すにしても元の改造の具合や破損の仕方がヘンなものは状況の解析から入らないとだめなので無駄な労力が出てきますし、費用も無駄にかかります。しかもかけた分だけ直るのかというとこの手のジャンクは直らないのがつ憂う。大体ノーマルのカーステが装備されてるのに繋いでも音が出ない時点でおかしいんですよ。結局、ガリバーが24万で引っ張るといったので高いお値段を強気で提示したようでした。なお、私が断った後に本当にガリバーに売り飛ばしたようですが、京田辺のガリバーで売られてるベージュのパオ、あれヤバイですよ。
VOL969:平成28年06月05日:1か月ぶりくらい?(汗
○旧型客車の新造、だと??
 結構前にJR西日本から発表されていたやまぐち号の新しい客車が新潟トランシスから出場してきたのですが、実物の写真を見て結構心が震えました。というのもですね、形式は35系客車で見た目もシル・ヘッダのついた35系客車。屋根の張り上げや折り妻になった妻面、車体の幅方向に車体端で絞られていく形など、どうみても戦前型のオハ35系客車そのものでした。JR東日本は復旧可能な43系客車とかをかき集めてきてリニューアルして投入しましたが、JR西日本の客車新造ってまさかここまでやるとは思っていませんでした。さすがに保安装置の関係でドアは開き戸から引き戸になってたりしていますが。で、これはあくまで個人的な憶測でしかないのですが、戦前型オハ35系製造で各鉄道省工場で試作されていた「側柱を屋根のフチまで立ち上げることで屋根と壁面の重量を支えて軽量化&高剛性化する試作車」の車体設計をベースにしてる可能性が非常に高いと思われます。どうも見てる限り台枠もUF116臭いです。さすがに今から新造するに当たっては車体中央部へブレーキシリンダー1つだけ搭載した設計だと基準に通らなかったのもあるんでしょうが、乗り心地や軽量化も含めてボルスタレス台車化されていたのがちょっとだけ残念なところです。しかしあれ、どうみても「昔の設計図をブラッシュアップして基本を変えずに現代で製造したオハ35系客車」そのものっぽいのもあり、現役最後のころのオハ35系客車に乗ったことのある経験もあり、やまぐち号で運転されればぜひ乗ってみたいところです。
#JR西日本のことだからこれの反応が良ければ展望車じゃない緩急車と電源車を含めた5両編成を増備しかねないってところがなんとも

○上司と飲みに行って……
 ツイッターで流れてきてちょっとあきれた話です。上司に誘われて1対1で飲みにいって好きなものを食っていいと言われたからポテトフライを頼んだら上司にキレられ、学生じゃないんだからこういうのを食えとおっさんメシを強制されたというお話です。当然、ツイ主は怒られたほうなのですが、私は両方にちょっとアレだなーって感じです。まず上司ですが、こういうのって基本アルハラとして最近はアウトにされることも多いので、話の持って行き方とかがヒジョーにまずいと感じました。私だったら黙ってテキトーに選ばせて食ってる最中に「オッサンはこういうのつらいから一緒に食えそうなの頼んでくれよ」とかそういう方向に持っていきます。学生気分が抜けてないなんて言い方は正直どうかと思うところです。で、一方の若手さんのほう。これ、もし客先とこういう食事に行く機会のある人ならば、最初の差し飲みの相手が上司で助かったと思うべきところです。お客様が上司と同じ年代で同じ食事の嗜好だった場合、接待側で選んでくれと言われてポテトフライ頼んでNG出されたら目も当てられません。ですので、オッサンと飲むにあたっていい勉強をさせてもらったと受け取るのもいいんじゃないかな〜って思いました。あと、これまたツイッターで回ってきていたのですが、この件に対して車内の上司の反応は全員若手の肩を持ったというのがあったんですが、これについて会社の文化風土でいろいろ違うとしか言えません。弊社なんてそもそもノミニケーション自体が皆無ですからね。
 
○LTSpiceがだんだん分かってきた件
 仕事の回路で事前シュミレーションするのにLT Spiceをちょいちょい使っていたらだんだん使い方が分かってきました。やっぱ自分でトライアンドエラーして覚えるほうなのですねえ、私。最近やっと覚えたのがロジックの使い方ですね。もともとLT Spiceは論理回路は苦手っちゃー苦手なんですが、それでもそれなりにちゃんと結果は返してくれます。また、もう1つ覚えてシュミレーションが楽になったのは「ノード名を固定化してラベルを付ける」ってやつです。たとえばクロック発生部にCLKとつけておくとほかの部分でクロックが必要なときにはそのノードにCLKとラベル貼っちゃえば終わりって感じの奴です。MicroCap9だとこの辺はいちいち電源のアイコンを貼り付けて名前を付けてってやらないとだめでした。また、お客様の回路の中でも勉強になる回路も結構あったりしましてですね。一方でこの構成でちゃんと機能するのか不思議な回路も存在するのですが、それに関してもシュミレーションするとちゃんと動いちゃったりして、パソコンがない時代にどうやってこれ設計したんだって思うことも結構ありました。たまにあるんですよね、昭和50年代の基板をリバースエンジニアリングしてくれという奴。大抵資料として添付される回路図がgdgdなんですが。
 
○ETC車載器がぶっ壊れた
 実はGWの出雲往復から結構動きが怪しかったのですが、とうとうMT-09 tracerに搭載しているJRM-11がご臨終したっぽいです。出雲往復の時は雨の日にエラーが出ただけだったのですが、今回は晴れてる上に、前回と違ってアンテナの位置をちゃんと鉄板よりも外に付け直してエラーが出ています。でも本体側はちゃんとカード認識をして時々ちゃんと動いてるので、死んだのはアンテナだけ臭いってのがこれまた……。とりあえずtracer名義でミツバの分離型あたりを新品で仕入れておいて、その上でJRM-11のアンテナだけが手に入らないかを調査。手に入るようならアンテナだけゲットして動作確認してOKならアンテナ交換でTT-R名義で再登録してレイドへ装着って流れになりそう。なんにせよ次は7月中旬までまともに運用する機会が消える時期に突入したのはある意味ラッキーといえばラッキーではあるんですが、まさかここが壊れるかおいおいって感じでした。ちなみに動きからアンテナが原因だろうと走りながら考えていたのですが、帰宅後にネットを調べると本体とアンテナを繋ぐケーブルの防水コネクタから浸水して内部抵抗の変化が発生することによりケーブル全体を含めたアンテナのインピーダンスが変わるから、というのが理由っぽいです。抵抗値が変わるのでハイパスフィルタやローパスフィルタのカットオフ周波数が変わっちゃったりもしますからね。となると、純粋にコネクタをモレックスかなにかで交換するのもダメっぽくて結構手詰まりです。
VOL968:平成29年05月29日:新兵器導入
面倒くさくて1周飛んでしまったけどまあいいか。仕事してただけで平和すぎてネタ自体ありませんでしたし。

○サブPCのSSDの交換でひと悶着発生
 サブPCに使っていたSSDはKingstonのSSDNow!という結構古いSSDで、SATA-6対応の最初のころのものです。でもまあ当時としても240GBの製品はRead、Writeともに450MB/sは発揮する高速品だったのですが、120GB品はかなり低速品でした。で、使っていたのはその3GB。もともとLet'sNoteCF-T7の低電力化のために導入してたものでした。結局トータル5年近く使い続けてCrystalDiskInfoで残寿命が100%から減り始めたので交換することになり、今回選んだのがSanDiskのSSDPulsの120GB品です。そしていつものごとくEaseUSを突っ込んで起動ディスクのクローンを作ってSSD差し替えれば終わりと思っていたのですが、そうは問屋がおろしませんでした。まずSSDが認識されない、次に認識されても起動しない、とトラブルがありまして、最終的にケーブルの接続の不安定さだと判明しました。また、SSDを認識してても起動しないトラブルは単純にBIOS側が勝手に起動ドライブの順位を入れ替えていてOSの入ってないドライブを起動ドライブにしていたから。そんなこんなで単純なSSD交換に3日もかけてしまったのですが無事に起動しています。なお、SSDPulsは240GB品はRWどっちも500くらい出てるようですが、120GBだと読み込みは480くらい、書き込みはSSDNowの倍程度の速度で、速度の面ではやはり120GBは不利なようです。速度重視ならSSDは240がよさそうです。
 
○SIGMA12-24oF4.5-5.6EX-DG
 Aマウント用を手に入れました。といっても実はもともとmixiのツレのトッシー君が持ってたもので、それがKuma君のところに流れ、最後はウチにやってきた感じです。以前から壊れたTokia AF235の代品を探していて、主ターゲットがSIGMA17-35oF2.8-4DGだったんですよ。でもこれがKuma君ところで宙ぶらりんということで、収入的にも安定してバックボーンができたこともあり、改めて引き受けることにしました。実はまだあまり撮ってはいないのですが、広角レンズにありがちなオチとしては基本的に表面CCD向けではないということです。裏面CMOSとフィルムにはばっちり向いてると思います。要するに表面CCDで使うとコマ収差が出たりピンの甘さが出たりするわけですが、これは半分は表面CCDの特性というのもあります。一方で使い勝手のほうですが、正直ワイド端12oというのがどう使っていいのかが悩ましいところ。今まで使っていた19-35oや20oよりもさらに広いわけで、さてはてどう使っていくべきか。α-7Digitalで使う分には135判の18-36o相当なんでスナップとしてかなり使いやすい画角です。また、気になっていたAFの使用可否ですが、α707siでも動いたのでいろいろ悩まなくて済みそうです。
 
○ICOCAとSuicaの仕様の違い
 twitterで定期的に回ってくる話ですが、分かりやすい図説がありましたので。

 Suica利用者が関西に来て結構驚き、ICOCA利用者が関東にいってがっくりするのはここなんですよ。JR西日本のICOCA改札機や在阪各私鉄の自動改札機の場合、ICカードのチャージ残高が初乗り料金を満たさなくてもとりあえず改札を通ることができます。というのも処理の仕方が違うからで、入場の際はとりあえず入場記録だけを書き込んでるのがJR西仕様、入場記録とともに初乗りの処理をしているのがJR東仕様です。ですので、電車が来てるんだけど切符を買う時間がなくチャージも少ない場合、JR西だとそのままとりあえずICOCAで入場できるのですが、JR東だと自動改札機に阻まれて入場できないわけです。単純に入場処理のときの中身の違いだったりするわけですが、チャージ残高が少なくてもとりあえず入場だけは可能にしたJR西の仕様ってのはある意味大阪らしい優しさの仕様なんだなーと思います。
 
○最近の名阪国道って
 聞きしに勝る阿鼻叫喚の地獄絵図でした。
 いやね、ちょっと用があって土曜の夕方から員弁を往復していたのですが、帰りに休憩で深夜の針TRSに寄ってみたら昔の深夜の針TRSとは大違いのひどい世界が広がっていて驚きました。まずあまりの爆音の四輪が大挙して駐車してエンジンをかけっぱなしたり空ぶかしをしていること、大音量でカーステで音楽流してる奴もいること、なによりバイクも大音量のマフラーの奴がそこそこいることです。一番驚いたのは集まっている数ですね。あの近所にはそれなりに民家とかもあるはずなので近隣住民にとっては大迷惑じゃんじゃないかなぁって思いました。また、名阪国道や西名阪道なんかも結構ひどい有様で、電飾をキラキラつけながら爆音で200q以上でぶっ飛んでいく大型二輪車や大排気量GTカーども。そしてその走り方も結構危なくて周りを巻き込みそうな走り方をしてる奴らばっかりでした。多分、誰かから指摘されても結局言い返すことは事故は起こしてない、迷惑をかけたという声が返ってこない、というものなんだと思います。この辺の根っこの考え方って今問題になってる撮り鉄問題ときわめて類似性も高そうでして、若い世代の日本人の根底にあるダメな考え方そのものが具現化されてんじゃねぇの?って思いました。これ、あまり続けてると遠からず針TRSの深夜閉鎖とかありえますよね。
VOL967:平成29年05月15日:交通ルールねえ
○交通ルールの話
 なんかどっかで私の動画が悪いほうで取り上げられたようで、短期的に再生数が増えてクソコメも死ぬほどやってきました。まあそれはともかくとして、動画の中でドヤ顔で違反だなんだと指摘してきた人たちがいました。実はあの動画は残念ながらバイク仲間の現役警察官らに一度見せていまして、速度違反以外はさして私を取り締まる理由が見当たらないというコメントを頂いていたので公開したものでした。とりあえず動画はこれです。
 

 で、クソコメで何がみなダメと言ってるのかというと、工事用規制信号で左からすり抜けたことです。警察官曰く、まず工事用規制信号については法律上の信号機ではないので、あの信号の前に停まってる奴はなんらかの理由で道路のド真ん中で一時停止してる奴と同じという扱いだそうです。その上で左から行くことに関しては白でも黒でもないグレーゾーンなので、基本的にクソみたいな取締にご熱心な警視庁と神奈川県警以外はノータッチだそうです。また、この動画の例ですが、私は相手車輛が完全停止してから左からまくっていますが、これが相手が動いている状態だとアウト。完全停車だとせいぜいツッコミ入れられて車間距離不保持が関の山だそうです。当然ながらこれを右から行くとアウトです。なんか法律をちゃんと理解してないと足元を掬われてもしらんぞ?みたいな書き込みがありましたが、警察官はどっちかというとその書き込みの後に何かあれば脅迫と受け取れるからあっちのほうがヤバイと指摘してたり、動画の中でまず捕まるのはどう考えても白いBMWだと指摘してたりで、素人考えっていろいろまずいよねーって実感したのでした。
#ちなみにその警官な友人ズの教えもあって露骨に黄線で抜いてるのがモロバレなシーンはすべての動画でカットしていますよwww

○ウィルスメール
 最近またランサム・ウェアの話がいろいろ出てきていますが、あの手のウィルスって別にメールでやってくるわけではなく、たとえばネットのサイトにアフィリエイトとして貼られている広告に仕込まれていたりする場合があります。私も大体月に1度くらいはアンチウィルスの警告を受けますね。で、そのうちの古典的なメールでやってくる場合のお話。最近のはやりのランサム・ウェアはメールからの感染が多いようで、4月は特にウィルスが添付されたメールがバカスカやってきていました。ISPのフィルタと自前のフィルタが非常にいい仕事をしているので私は特に問題ありませんでしたがねえ。で、この手のウィルスメール。私の場合、結構以下略なサービスも拾ってたりするわけですが、自前でレンタルサーバーを借りてるので無尽蔵にメールアドレスが生成できることを利用し、登録するサービス1つにつき1つのメールアドレスを作って登録しています。おかげでどのサービスからメルアドが漏れたのか一発で分かってしまうという。この方法を教えてくれたのは20年来のネット仲間のInverse卿でした。R18なサービスは昔はオモラシすることが多かったのですが、最近のあの手のサービスはお行儀がよくなったのか、廃業するときもオモラシしなくなりました。一方でときたま普通の情報サービスなどに登録した奴が漏れてることもありまして、意外とザルだなぁって思ってそういうサイトとはおさらばしています。さすがに通販サイトから漏れた例は今のところなし。いざとなればそのアドレスごとサービスとさよならすればいいだけですし。
 
○自転車のハンドサイン
 GW中に自転車のハンドサインについてのツイートが流れてきててちょっと思い出していたのですが、私が高校生や大学生2回生くらいまでは自転車のハンドサインは基本的に車と同じでした。ただし右左折はそれぞれの方向に手を出して曲がる方向に指をさすというものでした。ところが大学3回生くらいから徐々に増えてきたのが「腰に手を置いて後ろに手のひらを向けてグーパー」というものです。というのも路上障害物ありというハンドサインが自転車乗りの間にありまして、集団で列車組んで走ってるとこのハンドサインで後続に知らせないと文字通り死に直面するんですが、そのサインと停止サインがよく似てるので勘違いするんですよ。あとたしか、腰に手を当てて手のひらを後ろに向けてグーパーするのは欧州式のサインで、そっちが結果的に都合がいいので日本でも流行り始めました。自転車乗りってななだかんだと欧州マンセーなの多いですし。で、時代が15年ほど下った現代、今更にしてわからないという指摘が出てきています。個人的には問題のある道交法のハンドサインを本質的でわかりやすいグーパー方式に変えたらどうかねって思うんですけどねえ。
 
○セラコンと温度特性の実験
 セラミックコンデンサってのは温度依存性がありまして、なるべく温度依存性と小さくした奴はCH特性なんて書かれてて結構お高い場合が多いです。しかもその容量変化ってのが結構シャレにならないレベルで変わるんですよ。これに関してとある実験をした動画がありましてすごくわかりやすいなって思いました。どういう実験かというと74HC14と抵抗とコンデンサで発振回路を組み、それをオペアンプを通して増幅してブザーを鳴らすだけなんですが、コンデンサを半田ごてで熱すると容量が下がって発振周波数が上がって甲高い音になり、コンデンサを冷却すると容量が増えて発振周波数が下がり低い音になるという実験でした。実に分かりやすい実験です。コンデンサというのは種類それぞれによって用途がありまして、セラコンは基本的にはICのパスコンなど長寿命かつ応答速度の速いのに使い、ケミコンはそこそこ容量が必要な場所に使うことが多いです。また、容量と速度の両方が必要な場合はセラコンとケミコンを併用し、高周波のリップルはセラコンで吸収し低周波のリップルはケミコンで吸収したりします。セラコンと違ってケミコンは20年持たないと思ったほうがいいので、寿命がって話が出てくるわけです。
VOL966:平成29年05月08日:出雲往復
○SJ4000WiFi
 とうとう買っちゃいました。ちなみに1号機と2号機で見分けをつけるためにも値段が変わらず正規品だったWiFiのほうにしています。てか、あまりにもバッタモンが多すぎてSJCAMがブチギレて正規品に正規ライセンスシール貼るようになったんですね。それでも非正規コピー品を売ってるAmazonマケプレが後を絶たないってんだから笑っちゃいます。正直、もともとのSJ4000も旧型で1.5インチモデルだったのでWiFiでも1.5インチ液晶で特に違和感なし。んで、新型来たので旧型のほうはファームでもアップデートしてやろうとしたわけですが……現行の機体と2015年までの機体では結構いろいろ違うみたいで、起動はするけど背面液晶が映らないという状態。仕方がないので旧型用の最新ファームに書き換えてなんとか復旧させました。参ったなあ。とりあえず出雲ツアーに2号機が間に合ったので、今回は前は2号機、後ろは1号機で前後同時撮影してやるつもりです。
 
○出雲に行ってきた
 最近は母親の体調もおちつき、両親の闘争もかなり落ち着いたのもあって、久々に泊りでロングツーに出かけることにしました。といっても様子をうかがってて計画ゴーになったのが直前でしたので、あまり下調べもせず結局出雲って感じでした。理由はまあ遠方の式内社めぐりと出雲大社参拝だったわけですよ。ついでに記紀神話で主要なところを片っ端から参っていくスタイルですね。んで、結局巡拝ルートとして決定したのが美保神社、佐太神社、熊野神社(一宮)、神魂(かもす)神社、八重垣神社、売布神社、出雲大社、日御碕神社、三屋神社、須佐神社でした。まあかなりいろいろヌケてはいます。だって神在月に地祇が集まるところ参ってませんし、って今参ってもすっからかんなんですが。また、1日目夜にずっと帰りにどう走ろうかを考えていて、結局体力的なことも考慮して石見一宮を諦めて佐太神社から東に向かい、名和神社に参ってきました。2日目に予想されていた雨も朝の出立を大幅に遅らせたおかげもあって大したことにならず、出雲大社につくまでには上がっていました。そうそう、1日目は売布神社で終了し、大社は2日目1発目の参拝でした。ちなみにですが、帰宅してから判明したのですが、YZF1000R時代に寄った際にどうもオリジナルご朱印帳を購入してご朱印を頂いていたようでした。今回は時間の都合もあって、たとえば大神山神社だとか、倭文神社だとか、松江護国神社だとかかなり抜け落ちています。もう一度山陰巡拝を考えねばなぁって思っています。
 
○その出雲であったトラブル
 実は出発直前にMT-09 tracerのETC装置の配置を変えていました。配線がごちゃっとしてるのが格好悪いので見えなくするついでにアンテナの位置も移設していたのですが、この移設がまずかった。なんと雨降りだとETC地上装置が電波を拾わないらしく、10年ETC運用してきて初めて「ETCが反応しない事件」に遭遇しました。というかあの日本無線のETC装置が10年経ってたのも我ながら驚きですが。でまあ、なんでそうなったかというと、カメラマウントの鉄板の裏側につけちゃったからです。配線の都合ってやつですね。今後ちょっとつけ方を工夫して「表からはあまり見えずアンテナはちゃんと鉄板の外に出る」ように設置しなおそうと思っています。というかそうしないとまたETCエラーでなく羽目になりますからねえ。ちなみにETCエラーはその雨降りの中1回だけだったので、多分ですが水滴で電波がさえぎられてぎりぎり通信できなかった模様です。往復の中国道などではエラー出ませんでしたからね。とりあえずしばらくはETC使うこともないはずなので、ちと対策を考える日々になりそうです。(斜め上の方法として、プラズマ溶断器でぶった切って穴をあけるという手段も)。
 
○だから日本の企業って奴ぁよー
 バイク仲間の30台の奴が先日すっげーかわいい嫁さんをもらいやがりました。末永く爆発しやがれコンチクショー!ってところだったのですが、最近MT-10SPをお買い上げする際に帰宅先が埼玉県だというので本人に聞いてみたら、4月から転勤で埼玉県に飛ばされたんだとか。新卒で入って12年くらいずーっとこっちの支店勤務だったのに結婚したとたんに地元から離れたところに飛ばすってあたり、日本の人事のクソっぷりが目に見えます。ちなみにもらった嫁さんは会社の取引先に勤めてた子です。で、この手の人事、嫁さんもらって逃げられない状況を作ってから遠隔地に飛ばして血反吐吐かせて逃さないというやり方なんですよ。共働き前提でもあったはずなのに旦那の転勤で嫁さんは退職せざるを得ず、旦那1人の稼ぎで家族も支えないとダメ、必然的に社畜道にまい進しないといろいろヤバいという。こういう人事が正直なところ、日本の企業の生産性の圧倒的な低さとか、妙に多い長時間過重労働の温床の1つになってるんじゃないかって思うんです。この手の人質人事を取り締まる方法とかないもんですかねえ。
VOL965:平成29年05月01日:tracer進化しました
○給料日と白と黒
 twitterで出てちょっと笑っちゃった話です。そのツイート曰く、15日、20日、25日と給料日が後ろに行くほどブラックだという話だったのですが、これって多分、前提として「会社の締日はすべからく月末である」という前提だと思うんですよ。でもね、世の中には勤怠の締日は15日って会社もあるんです。って弊社もそうなんですが、15日締の25日給与振込です。前述のツイートに照らすと25日支払なのでブラックかもしれませんが、月末締の会社ならば10日に給与支払いされていることになりますので、超ホワイトともいえます。ちなみに白黒の話でいうと、派遣社員だったころは私の派遣元は全部月末締でした。一番ホワイトだった派遣元は派遣先の入金前に先に確定してる勤怠で10日に給与支払いしてくれていましたし、ここは税務署の指導を振り切って「給与の中から自己負担した給与所得者の特別経費を別途計算して控除」という経理計算をしていました。一番ブラックだと思ったのはテンプスタッフとマンパワージャパンの「2週ごとに締めて2週ごとに支払う」という奴です。いろいろ生活の計算が成り立たないので本当に困りました。前回の記事でも「わかってるようでわかってない間抜け」ってやつですが、この話についても1つの会社でしか労働した経験がない人の場合、ほかの会社の状況を知らないので意外と井の中の蛙なんですよね。
 
○けーい!わーい!け……
 ってちゃわいwwww
 KYBです。先週交換したフロントに引き続き今度はリアです。フロントはシャフトを抜く工具で苦労したのですが、リアは左舷ピリオンステップを外すトルクスがセンターピン付でして、こいつを外すビットを買う必要が出てきました。しかしトルクスって名前はトルクスのくせにトルクが無理にかけられないとかサイテーです。でまあ、このビットはそうそう使うこともないので400円のアストロのにしたんですが、正直1000円のKTCか900円のコーケンにすりゃよかったと今更ながら後悔してたり。結局のところ一番問題になったのは「ボルトを抜く順番」でした。意外とこいつが曲者で、抜くときは前>下>後の順に、付けるときは後>下>前の順に作業しないと絶対に取り付けられないというトラップに引っかかり結構悩みました。なんでこの順番なのかというと純粋に「ボルトが刺さらない」「工具が入らない」というだけ。また、作業性に関してですが、私もタンクを降ろして作業しましたがタンクを降ろしたほうが圧倒的にいいです。MT-09 tracerってなれればタンクを降ろすまで5分ちょっとで降ろせちゃいます。ですので、今後自分でサス交換するって人はタンクは降ろしたほうがいいですね。
 
○尾灯ユニット用FETリレーの
 以前から「テールランプがONでブレーキランプがONになったとき、テール側がOFFになってブレーキ側だけONになるような回路」っていう話をしていました。まあ主にツイッターでやってたので日記には書かなかったかもですが、1月ごろに最初に考えたのは電磁リレーを使う方法でした。が、これはいろいろ試したけどうまくいかずに断念。後でリレーの使い方がガッツリ間違えてたことに気づきましたが。次に、そのリレーを駆動するのにNPNトランジスタを使うってのですが、よく考えると別の手段あるよねーってんで悩んでたところ、NANDの等価回路をN-MOSで組めばええやんという話になり、いろいろ試していたのが2月です。んで、時は流れ、仕事でいろいろな回路を触ってきて教本を見たりもしつつよく考えて出てきた答えが「P-MOSやったらゲートがHになればソース・ドレイン間がLになるやん!!!」と初歩的なことに気づいたわけです。で、さっそくLTSpice上で2SJ334を使って回路を組んでみたところ、ブレーキ側のパルスに合わせて逆位相でテール側がON/OFFしています。でも現状で何に使うんだって言われるとハイゼットのテールユニットくらいだったりもするんですがねえ。
 
○税金と勘違い
 消防団員が(消防署員じゃない)消防車で通りかかった店で食事をしたらクレームがついたという案件、クレームをつけた奴の頭がイカれてるんじゃないかと思う私ですが、twitterとか見てると結構な勢いで「税金で食わせてもらってる奴が」みたいな発言をしていてあきれ返りました。要するに「俺らがいやいや払った税金で食わせてもらってる下僕の分際で人間並みの行動しやがってむかつくんじゃボケ、おとなしく下僕は下僕らしく24時間365日職務に精励しとけよ」という考え方ですよね。こういう言い方、相手が公務員で反論してこないからこそいくらでもできるんでしょうが、たとえば自分の会社のお客様が「俺が支払った費用から給料出てる癖になにのんきに外でランチとかホザいとんねん、自席でメシ食って常に応対できるようにしとけやボケ」なんて言われたらどう思いますかって話です。あの手の話をする人は違うっていうかもしれませんが、登場人物の肩書を置き換えたらこんなもんですよ。自分が言ってることがかなり頭がイカれてると気付けないって非常に残念な話だと思うんですが。
VOL964:平成29年04月24日:人生そんなに甘くはない
○定例の整備
 毎年恒例のメインマシンのブレーキ整備の時期がやってきました。FZR1000にMOSキャリパを搭載して以後、1万キロか1年のどっちか早いタイミングでキャリパーのピストン清掃をするようにしています。そうそう、この手の作業で「揉み出し」とかいってピストンリムーバーとか使ってぐりぐりしちゃう人がいますが、それが必要なキャリパーはそもそもピストン交換を含むフルOHが必要なので、やるだけ無駄な努力です。というのはさておき、実際に何をしているのかというと、ピストンを3oか4oくらい突き出してはブラシと洗剤で洗い、洗剤で落ちないものは2000番くらいのペーパーで磨きます。磨くのは水平方向にのみ。これでも、FZR1000につけてTDM850にも引き継いだMOSキャリパやTDM900標準のMOSキャリパの場合、ピストンがアルミだったので汚れが蓄積することはあっても錆びることはなく維持がすごく楽でした。が、MT-09 tracerに搭載されているラジアルマウントのMOSの場合、ピストンがYZF1000RやXJR1300と同じで鉄+メッキのようで、微妙にピンホール錆を発生させやがるんです。これがタッチの悪化につながるんですよね。これをやっておかないと安定したブレーキングが期待できないのもあって毎年やるようにしています。今年は12000qに達してるのでそろそろクーラントも変えたいところです。
 
○前足が変わった
 ちなみに今回のキャリパ清掃は予定されていたとはいえ作業自体はおまけ。本来の実施作業はフロントサスペンションの交換作業でした。10valves時代からお世話になってるハカイダー氏がtracerからMT-10に乗り換えることになり、装着して800qくらいしか走ってないKYBのスペシャルサスペンションを前後激安で譲ってもらうことになりました。で、木曜に届いたので日曜に時間をとって作業開始。まあフロントなので楽勝だろ、と思いきやフロントアクスルを抜くのにデカい六角レンチが必要になったのですが、その六角のサイズを17oと思っていたら実は14oで、無駄に12oだの19oだのも買ってしまうという抜け作っぷりを見せつけたりしてしまいました。フロントは道具さえそろえば簡単に作業ができるのですでに交換済みで、とりあえず「リアがノーマルの場合」のセッティングデータに従ってセッティングして走ってみた感じ、止まってると固いのに走ればすごく動いてる不思議な足回りでした。実はリアもちゃんとそろってるので、ピリオンステップを取り外すトルクスレンチを手に入れたらリアサスもKYBに交換予定です。
 
○もげた
 で、ついでにTT250Rレイドと廃ゼットさんの洗車もやってたんですが、レイドを洗車中にナンバープレートホルダーがもげる事件が発生しました。5年くらいまえに中古で買った時からぶらぶらだったんですよね、これ。そのうちもげるだろうなって思ってたらとうとうこの日がやってきました。でも95年式で22年落ちのこの車体、わざわざ新品を買って費用をかけるのもどうかというのもあってとりあえずヤフオクを覗いたところ、送料一律1000円越えで最低で2500円くらい、高いのだと6000円くらいのお値段をつけています。ちなみに新品が2700円くらいでいまだに普通に手に入るので、今回は当然ながら新品を発注しました。しかしヤフオクの解体部品業者ってほんとこっちの足元を見ているというか、古い絶版バイクなら部品が手に入らないと考えてるはずだ、みたいな頭で値段設定してきています。しかし、冷静になってネットで見れるパーツリストを確認するとついでに在庫数や現在の価格もわかるので、冷静な人はそこで一呼吸おけるので引っかからない。なんかこう、最近のネットオークションってヤフオクもそうですし、メルカリなんてもっとひどいですが、詐欺師とクズのオンパレードみたいな感じで嫌な感じです。
 
○2日で見切れるわけがない
 新入社員が2日目でバックれる時期がやってきたなーって思ったら本当に2日でバックれる奴らの話がごろごろ出てきて笑ってしまいました。よくあるのが「こんなはずじゃなかった」という奴。正直なところ、我々中途採用と違って新卒なんて内定から何度か会社の人と会っていろいろやる機会があったりするわけだから、その間に相手の会社を見極めることもできるんですよ。でもそれもしないで入社してからいきなり「俺とは合わない」として辞めてしまうしかもよく言うのが「見切った」という言葉です。そんなに簡単に見切れるほど人生経験あるんか?とも思うわけですよ。とある記事に出てた「体育会系のノリが嫌で2日目の午後に勝手に抜け出した」という奴のインタビューはかなりあきれました。まず社会人としてあるべき姿はどれだけ嫌でも「退職します」の一言だと思いました。新卒の試用期間の間ならやめたいと言えば即日辞められるかもしれないし、辞めると書面で提出すれば自動的に2週間後には辞められます。また、中途採用ならともかくとして、新卒や第二新卒の場合、意外と会社は身上調査を結構しっかりやってから合否をだしますので、当然ながら就職2日目で脱走したとすぐにわかります。そうなると再就職って本当に難しくなるんですよね。まあグダグダと書いてますが、結局のところ「どうせ辞めるんだったら正々堂々と法的に正しい手続きを取って2週間で退職しなさい、それが一番きれいだ」というのが私の主張です。
VOL963:平成29年04月17日:刃物研ぎ
○MTやATとCVTの違い
 先日、twitterでフォロワーさんが「代車で人生初の軽自動車のCVTに乗ったがすごく違和感があった」という話をしていました。ご本人は普段はMTの普通車に乗っています。実はATっていうかCVTやHVの射出事故が多いのはこの「アクセルの意味が従来車と全然違う」という点にあります。一般的なMTやAT、ホンダのCVT(ホンダだけ他社と制御が違います)の場合、アクセルは「エンジンの出力を決定する装置」と言い換えることができます。この速度でこのアクセル開度なのでこれだけ仕事しなさいよという指令をエンジンに与えるためのものです。あくまでアクセルが指令を伝達してるのはエンジンというのが重要です。一方でホンダ以外のCVTやホンダ以外のHV、一般的なEVの場合、アクセルは「一定時間tまでの間に速度vまで到達しなさい」という指令を車輛全体に与えているような感じです。ここの違いを明確にかつ直感的に理解していないと不用意にアクセルを踏んでしまって急加速してしまったりするわけです。ちなみにホンダのCVTがよくできてるなぁと思った点は、1つは普通のATと同じでクリープ現象を再現していること、もう1つはCVTの制御を普通のATと同じ操作感になるように味付けしてあることです。ホンダ以外のCVTの場合、まずクリープがないので完全停止からのスタートはある程度踏み込まないと進みませんので、ここで不用意に大きく開けて急発進フラグが立ちます。また、大半のCVTの制御がいまだスクーターとさほど変わりがないんですよね。最近実は試乗した奴に5AGSという奴があります。普通のMTのクラッチ操作とチェンジ操作をアクチュアエーターにやらせてMTのミッションでATを実現してる奴で、スズキの軽トラなどに積まれています。これが最近の軽トラ用は2速発進モードなんてのがちゃんと用意されててすごくよくできています。今後、こういうのも増えていけばいいんじゃないかなぁとか思った次第でした。
 
○今月のtracerさん運用距離
すでに600qに達してます。なんかTDM900に乗り換えた1年目の春みたいな走行距離だなぁと我ながら。1週目に丹後の大宮売神社にいったわけですが、この週末は桜シーズンということで桜を撮りに行きました。といってもこの辺はほとんど散っちゃったのでまだ咲いてるところをというわけでいろいろ考えた結果、神河町にある桜花園とかいうところに行くことに決めました。んで、ついたにはついたのですが、なんかヒジョーに撮りづらい現場です。もともと雑木の森林だった里山を切り開いて桜山にしちゃったという場所なんですが、異常に広い上に植え方がまばら、斜面も急斜面、桜の生育と場所や土があってないといろいろ問題が多く、なんせどう構えても絵になりません。ひどい場所でした。二度目はないな〜。で、さんざん山歩きする羽目になった後に早々に撤退し、帰りに宿野輪天堂に顔を出してきました。そこでCADについていろいろ教えてもらったあと、逢坂峠からR477経由で帰ったのですが、R477の途中で「こんな場所あったんや」という桜山を発見。いやー盲点でした。実はこの桜山、もともとの山が雑木の林だったという点では神河町の現場と同じなんですが、神河町の現場は盆地に突き出した山の片側斜面を利用してるのに対し、こちらの現場は奥に深い谷筋の斜面を利用しています。谷筋の斜面のほうが桜って育つんですよ。また、光線条件がいろいろ変化しますし、対岸の斜面から俯瞰するとかいろいろ構図が変えられるのも利点があります。植え方も桜の植わってないところは雑木が残してあったりしてて散漫さがなくなるようにしてあったので、結構いい現場でした。今年は夕方に到着したのでほとんど撮らなかったのですが、来年の撮影の現場としては候補の1つになりました。

○CADソフトの違い
 で、CADソフトの違いって話です。会社で仕事で使ってるCADはVectorWorksです。まあそれとは別にVisioも使っていますが、こちらは本当に純粋にお絵かきだけなので、CADとしてはVectorWorksです。しかし、機械加工でCNCを使う場合、現在のスタンダードはSolidWorkStationが入門用みたいに言われてて、一般的な板金や機械加工の会社だとこちらを使う場合が多いです。で、この両者の違いというのを教えてもらったのですが、VectorWorksのような二次元CADが発端のCADソフトの場合、たとえばL字の金物を作るとしたら平面を作って壁を立てて折り曲げ部のRの許容誤差を指定するような書き方をします。んが、SolidWorkの場合、出来る予定のブツのL、W、Hを満たす塊から加工して除去する部分を削り取っていって目標の形を残すような使い方をするそうです。二次元がスタートのCADはとにかく図面を起こすことが第一で、三次元を最初から想定しているCADの場合は加工手順をCAD上で再現するのが第一と考えたほうがいいそうです。私の場合、VectorWorksも1か月たらずで外注先に出図できるレベルまで描けるようになってなれるのは早いほうらしいので、SolidWorkStationに乗り換えたとしてもそれほど苦労しないんじゃない?とも言われています。どっちにしてもCNC加工するならこの辺覚えておかないとダメなんですよねえ。
 
○刃物研ぎ
 我が家ではずっと父親が刃物を研ぐのだけは大好きなのでずっと研がせてきました。また、私らが研ぐと何かとケチをつけてはバカにするので兄弟そろって刃物研ぎには手を出していませんでした。が、今後父親がくたばった時にだれが刃物を研ぐのってなりまして。そこで自分で刃物の研ぎ方を覚えることにしたわけです。ちなみに教材のなったのは大昔に買って放置してた安物の青鋼の切り出しとSUS製の安物の両刃のキャンプナイフです。最初は片刃で結果のわかりやすい切り出しで練習していたのですが、最近になってやっと手に持ったPPC用紙をスッパスッパ斬れて顔が映るレベルまで研げるようになってきたので、土曜にやっとキャンプナイフを研いでみました。SUSで両刃でハマグリと非常に難しさが山積みの刃物でしたが、いろいろ練習して研いでいったら最終的にこちらもPPC用紙スパスパでトマトのハンズフリー・スライス出来るレベルまで研げました。で、試しにその日の夕食の調理に包丁の代わりに使ってみたわけですが、これが明らかに切れるんですよね。根菜や野菜が切れるのは当然のこと、鶏肉の皮とかも切れたので我ながら満足です。
VOL962:平成29年04月10日:ショート・ショート
○自然由来は本当に体によいのか
 1歳前後の乳児にはちみつ入りの食事を与えたらボツリヌス菌中毒で死亡したという、あきれ返るにもほどがあるアホなニュースが飛び込んできて、わが耳を疑いました。子供のいない私ですら腸内細菌叢が非常にショボくて多様性に欠ける乳児にはちみつを与えるとボツリヌス菌が腸内で繁殖し毒素で中毒死するって話は常識として知っていました。また、はちみつの中にはミツバチが腸内に持ってるボツリヌス菌が必ず混ざりこんでいることもサイエンス・クラスタとして常識として知っていました。んが、どうも今回の事件の親は「子供には化学合成じゃなく自然由来のものを!」という考えではちみつを与えていたようです。その情報源はどこからかと思って調べてみたら予想通りのクックパッド。ほじくれば出るわ出るわはちみつを使った離乳食レシピ!ほかにもまあ、これ食ったら食中毒になるだろうなあっていうレシピがたくさん出てきて、お前ら人を殺す気か!って思いました。親になるんだったら化学薬品ウンタラの前にもっと食中毒や菌のことに関心を寄せて下さいって本当に思いました。
 
○教科書をもらった
 会社で古いカタログや書籍の整理が行われました。その一環で部長から「もうたぶん使わない」ということで昭和40年代のオペアンプの教科書と平成1ケタ代のロジック回路の教科書をもらいました。どちらもメーカーがユーザー向けに書いた教科書です。まだロジックのほうは読んでないのですが、オペアンプの教科書の説明は今のオペアンプでも使える理論だらけで、基本的な考え方ってなにも変わってないんだなぁと驚きました。訓練校の教育ではオペアンプは5日くらいしかやっていません。また、基本的にやったのが増幅回路、差動回路とインピーダンスを下げる回路だけなのですが、オペアンプ自身が日本語に訳すと演算増幅器という通り、本来は関数的計算を行うことを目的として設計されています。教科書に書かれていたのは大半がその関数をどうやってオペアンプで実現するかという回路で、大昔の計算機が真空管とトランジスタ、FETを利用してオペアンプを構成して演算していたというのがうなづけました。多分いまどきこの辺の回路は大体デジタルで済んでしまうものですが、しかしローパスやハイパスのフィルタ回路や、場合によっては波形を変換しないといけない場合、オペアンプで関数演算させるとかあるはずなので、もっとちゃんと読み進めて勉強しようって思った次第でした。
 
○第二次世界大戦前の天皇の力は絶大だったか
 簡単にいうとノーです。
 左翼の方々の発言で最近特に笑える奴がいくつかあったのですが、そのうちの1つが「天皇の命令に大臣が反対できたと思っているのですか。」という奴でした。いやー、こいつまともに読書してねぇんじゃねぇか?ってあきれ返りました。戦前の天皇にどれだけの権限があったかという話ですが、たしかに大日本帝国憲法は立憲君主制の憲法の中では珍しく君主たる天皇の権限は結構広くとられていました。が、通例として陛下は単独で権力を行使することはなく、閣議と議会の承認を得て詔勅を発していました。天皇陛下がご自身で詔勅まで行かなくとも政権や軍部にいろいろ注文を付け始めるのは太平洋戦争も後半になってから。このままだと完全に国民が抹殺されてしまうという危機意識からアホな軍人どもにストップをかけるために動いたときくらいですね。最終的に天皇の内意を受けた米内光政提督と海軍出身の小磯國昭とで戦争の幕引きを謀ることになったわけですが。ですので、そもそも「反対を押し切るような命令を出される方々ではなかった」「特に先帝陛下にあらせられては誰よりも国民ファーストだったので臣民に無理を強いられることはまずなさらなかった」とわかるので、冒頭の発言が笑止千万となるわけです。
 
○けものフレンズと服
 けものフレンズでフレンズたちが来ている服を自分たちの外皮ってか毛並だと思い込んでいた描写がありました。一方でかばんちゃんはミライさんの髪の毛から生まれた人のフレンズですが服の知識はちゃんとあったようで、脱衣できることをフレンズたちに教える描写でしたね。で、この話で思い出したのが星新一の「ねらわれた星」こというショートショート。まあ要するに宇宙人が地球を狙って侵略するために手っ取り早く”原住民”の外皮を溶かす方法を開発。しばらくして効果を確かめよう斥候を送り込んだら原住民は問題なく動き回っており、ただ一部の住民は喜びまくっていた。しかも彼らの開発したモノの効果はすごくて片っ端から”外皮”がはがられていくにもかかわらず誰も死なないので侵略をあきらめたってやつ。結局オチは「原住民の科学者の間では突然脱衣するトラブルが広まっていて頭を抱えることになった」というわけです。服を外皮と思うっての、星新一を読んでたのかなぁとか思ったわけでした。
VOL961:平成29年04月03日:オシロ組みました
○例の中国製オシロキット
 組み立てました。事前情報通りに0.1uFのセラコンについて容量がかなりアヤシイ奴が混ざっていたのですが、0.1uFから5%以内の誤差の奴は定数が必要なところに、そうじゃないやつはICのパスコンや入力端子の直流成分フィルタなどに回し、とりあえず買い直しなしで組み立てました。また、基板パターンのレベラーが鉛フリー半田じゃないかと思っていたのですが、実際に組み立て始めると普通に錫めっきだとも判明。鉛フリー半田でレベリングしてあると思ったのでおもいっきり鉛フリー半田で組み立ててしまいました。まあそれでも表面実装抵抗やトランジスタ、レギュレーターのはんだ付けは大したことなかったのですが、問題はコンデンサ。パスコンになってる奴とか思いっきり片側の足がAGNDに落ちてるわけですが、GNDに落ちてるということはそれだけパターンが広いので半田ごての熱量が必要になります。ウチのFX-600だと熱量不足が結構致命的になりまして。最終的にリード部品のGND部分やスイッチ類などコテの熱量が必要になる部品は温度調整式じゃない昔の半田ごてを引きずり出す羽目になりました。で、組み立ててデジタル電源がちゃんと3.3V供給されてることを確認したら最終チェック。あっさり組みあがりました。
 
 で、ついでに買っておいた専用のケースの組み立てもします。ウチでは上述の半田ごて熱量問題とかもありまして、BNCコネクタをちょっとななめについちゃったせいか、中段の板とBNCコネクタが干渉しました。仕方がないので機械加工を施して逃げを作って組み立てます。組み立ててみると意外とちゃんとしていて使い勝手も悪くはなく、構造的にかなりエイヤーな割にはまともです。これで基板むき出しじゃなくなったので持ち運んで使えるようになりました。また、電源についてですが、これからもいろいろ使うことがありそうなので、とりあえず12Vや14.5Vから9Vに落として供給するアダプタはNJM7809を使ってサクサク制作完了。あとは6P電池を使う電池BOXとケーブルを用意しておけばそれなりに実用にはなりますかねえ。また、本体についてる調整用の3.3V、1kHzの矩形波はちゃんと見れたのでその他の波形もということでオーディオの出力やNE555の出力も見てみたのですが、意外と結構ちゃんと出力が確認できまして、実用になるなぁって思いました。まあちゃんとデータを取るのには当然不向きですが、「このノードにちゃんと信号が来てるかどうか」や「この信号線を横取りすればここが動かせるな」などの使い方には十分イケます。チップ部品のはんだ付けが可能な人にはお買い得なキットだと思います。
 
○MT-09 tracerのカメラマウントの続き
 詳しくは項目を立てて紹介しますが、先日のtracer六甲MTGの結果を受けてカメラマウントを改修しています。で、この日曜日に試写も兼ねてツーリングに行ってきました。行先は旧峰山町の京丹後市大宮にある大宮売神社です。ここ、丹後二宮で、「どっちがモノホンか論争」が若干残る一宮籠神社を除けばたぶん丹後国で一番古い神社、のはず。また、「いなり、こんこん、恋いろは」で思いっきり萌え萌えな姿でみやちゃんとか呼ばれてしまっていた大宮売神というお酒の神様の総本山みたいなところです。当日は朝のうちは寒かったのですが昼前から急激にあたたかくなりまして、天気も良く良いツーリング日和でした。で、昼飯の場所を探してうだうだしていたのですが、以前から気になっていた加悦SL広場の蒸気屋によってみたところ、これがなかなか大当たり。古い東急と南海の車両をそのまま店舗にしているのですが、なんとタネ車の足回りがそのまま生きてることもあり、店員さんやお客さんが動き回れば食堂車よろしく車輛が揺れる揺れる。久々に食堂車で食事をしてる気分が味わえました。なお、元東急の車輛は貴重な現存ラス1の車輛なんですが、加悦鉄道時代に鋼体以外丸ごとごっそり交換されており、現役当時の姿は見る影もありません。フレームと台車と屋根だけが当時からの継承らしいです。
 
○LT Spice
 少しずつLT Spiceの勉強も進めています。使わないと忘れるし、使わないと覚えられませんから。ぶっちゃけ評価版のMicroCap9を買ってもいいのですが、あれだとノード数にかなり制限がありますし、会社の標準もLTSpiceなので、これで覚えるべきかと思っていろいろ頑張っています。最近やったのはネットで検索して拾った国産デバイスのSPICEモデルをごっそり登録したこと。2SC1815とか2SK333とか登録されていませんからね。で、訓練校の教科書の回路をそのまま組んでバイアスの確認とかもしてみたのですが、ビミョーに結果が違うのはアレですね。多分、hfeとか定数の設定がある程度違うんだと思っています。また、以前から何度か試していた「CRフィルタとダイオードで矩形波をなんちゃってサイン波にする回路」も改めて試したのですが、やっぱりうまくいきません。オペアンプを使う回路とかはうまくいくんですけどねえ。この辺でいろいろ悩んでいると、上司から「実はファンクションジェネレーターを構成するICというのが売られててだな」というおとを教えられて、かなりへこみました(笑)。とりあえずその辺の回路をもとにオペアンプを追加してある程度の振幅を得られるようにしてみようと考えています。また、このオペアンプの負電源についても簡単に負電源が得られるICというのがいくつかあるようで、これもいろいろ探し回っていたのにクソーって感じでした。
(C)H28/29 Takayuki Kazahaya