MinoltaflexIIIの1号機が少し前に「レリーズ受けがもげる」トラブルに遭遇しました。今回は予備部品がありまして、その予備部品も取り付け前にろう付けで強化加工した上での部品交換となったのですが、このMinoltaflexIIIも御多分にもれず、シボ革がかなりやられています。このころの樹脂合皮は結構出来が悪いようで、やっぱり縮むんですよね。今回はたまたま前面と左右両面がパリパリにならずにはがれたのもありまして、これをベースに新調することにしました。
で、新品の革なんですが、今まではケチケチと100均のバインダを使っていました。んが、最近ちょくちょく梅田の東急ハンズをチェックしていたら安くてカメラに使える革が定期的に出ています。しかも本革です。んなわけでA4サイズ1枚400円ちょっとの革を2種類ゲットしてきました。A4サイズがあれば二眼レフなら2機分取れます。
また、ほかに用意するものとしては、いろいろ打ち抜き箇所が必要になるので革ポンチ各種サイズ(MinoltaflexIIIの場合は前と両側面なら16oと10oでイナフ)、カッターマットとカッター類、ゴムのりなどですね。カッターはオルファのデザインナイフがベストで刃はちょっとでも切れなくなったら使い捨ててください。
で、まずコピー用紙でざっくり型紙を作ります。
今回の場合、右側面は部品どり用の機体の部品をもとに巻き上げ部分などは起こしています。また、それを鏡像反転することで、左側面の釣り金具付近も起こしています。
次に、本来の革をブチ切ります。ある程度直線状なことがわかっているところは幅を一定にして切り出して問題ないです。今回もそうしてるんですが、本革は伸びるので、重量のある丈夫な定規(今回は差し金を使っていますが、普段は600oなどのステンレス定規を使っています)を載せて、しっかり固定して切り出します。細かいところか型紙に合わせてゆっくりチマチマ切り抜きます。
最後に型紙をかぶせたうえで位置合わせをし、ポンチ抜きしたら貼り付けます。基本的にウチではG17というボンドをトルエンに溶かして薄めて使っています。また、革と本体とに一旦薄く塗って乾かした後、もう一度塗ってねちゃねちゃという半渇きの状態になったところで張り付けるとしっかりと張り付きます。最後に部品を取り付けて終わりです。
完成した姿がこちら。
まあ今回は元の革とよく似た表面のものを選んでるので触らないと本革だと分かりません。また、裏蓋の張替の場合、この機種は石突の足がリベット止めになっている関係で足の穴までポンチで打ち抜かない限りシボの張替ができません。なので、裏蓋ははがれ箇所の再接着でごまかしています。

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