

 |
ミノルタXシリーズで唯一プログラム露出を備えるカメラ。X3桁シリーズのフラッグシップ機です。SR-T101のような完全機械制御のカメラと違い、電池が切れたら単なるフィルム保管庫と化してしまうあたりが、電子化の進んだカメラって感じです。
ミノルタMF機の最上位モデルだけに、絞り優先露光のほか、プログラム露光、プレビューレバーを装備、私の所有する後期型はAEロックも装備しています。ファインダーが非常に明るく、また見え具合が良く、ほかにも色々とカメラを触らせてもらいましたが、手前味噌ですがやっぱりこいつのファインダーが一番だと思います。ただひとつ難点を言えば、XDやX500、X370sのようにファインダー内にシャッター速度を表示して欲しいということですかねえ。
Xシリーズのうち、X-500、600、700の3機種だけは、TTLストロボ制御が出来ます。TTL露出制御に使えるストロボは、純正品だとAuto280PX、Auto360PX、Auto1200PX、1200AF、1800AF、2800AF、4000AFです。ほかにSUNPAKのB3600DXなどのDXシリーズでもTTL露出制御が可能です。シンクロはX接点1/60で、カスタム改造により、スローシンクロの使用も可能になります。逆にいうとカスタム改造に出さない限りはスローシンクロが使えないんですけどね。
ファインダー内の表示情報はM、A、Pの3つはそれぞれの選択モードを、1000〜1の数字はシャッター速度を表します。が、ここで表示されるシャッター速度は最適シャッター速度数値のみで、自分が選択してるシャッター速度が表示されるわけではないので、メータードマニュアルで使うのには非常に不向きなボディです。
絞り数値は直読み式です。タムロンのアダプトールや各種テレコンを使用した場合は読み取れません。また暗い場所でも読み取れません。ちゅーか開放F値変動ズームなんぞ使うとどないなるちゅーねって思うところなんですけどね(笑
AEロックはセルフタイマーレバーを下側に押し込むことにより使用するのですが、本来X-700という機種は瞬間絞込み測光を行っているため、AEロックはどっちかというとあまり使わない(使いづらい?)モノ。ユーザーの声を反映してマイナーチェンジで追加されたという経緯があります。
○購入ガイド
AEロックの有無で前後期に分かれます。見分け方は簡単で、マウント部右側面に「AEL」という印刷があればNewX-700です。無いものは初期X-700です。NewX-700はいまでも現行機種と同じ扱いで普通に修理を受けることが出来ます。ミノルタMF機でもまともに直る数少ない機種といえます。逆にいうと9800円でオーバーホールが受けられるため、B品だったら1万円以下で買い叩き、そのままSCへ持ち込んで整備点検してもらうのがベストです。よくある症状はなんと光線引き。裏ブタがボロなんですが、身近でもこの光線引きを起こす個体が多いです。実はうちのNewX-700も発症し、点検整備ついでに直してもらったという経緯があります。避けるべき個体ですが、裏返してモードラ金具を見て、痛みの激しい個体は使い方が荒いということで、シャッターの寿命が近そうなので手を出さないほうが無難です。それ以外ではこれといって特に避けるべき個体は有りません。 |