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X-300系をベースにストロボTTLオート対応、そしてフォーカスエイドを搭載した国内販売専用モデルです。製造された年数が非常に短く、しかも国内専売モデルだったこともあり、出回っている数はさほど多くはありません。基本構造はX-300系なんですけどね。
このカメラの特徴はなんといってもフォーカスエイドでしょう。ボディ向かって右側のSFというバッチ、そしてマウントを覗き込んだら不思議な紋様が描かれているミラー、そして単4電池が2本納まるバッテリーグリップがこのボディのアイデンティティを物語っています。フォーカスエイド機構はミラーボックス下部に納まっているので、本来ここにあった電池ボックスが追い出され、結果的にα7000のように単4電池がグリップ状に外に納まるという形態になりました。で、このカメラの最大の弱点がこの電池ボックスの蓋だったりするわけで……。α7000では電池ボックスが取り外しして交換できるシステムとして改良されていました。
このフォーカスエイド、実はNewMDでレンズのマウント内側に増えた謎の爪を利用しています。この爪で何を伝達しているのかというと開放F値なのです。写真の赤丸の部分がその受けです。NewMDレンズだとこの爪を利用してフォーカスエイドの合焦率を上げているらしいんですが、今時のAF機と比べると屁のカッパみたいなもんです(笑)ちなみに開放F値爪のないレンズだとF4相当で測距されます。距離の表示は▲と●で表されるオーソドックスなもので、スイッチを低輝度警報モードにしておけばピントが合ったときにピピっという音で知らせてくれます。
AEに関しては基本的にX-500と同じですが、こいつにはプレビューがありません。TTL自動調光の使い方もX-500と同じで、スローシンクロはAUTO時にAELを使った場合にのみ動作します。また、これも特徴的なのですが、他のX3桁機にあるシンクロソケットがありません。
めったに出てこない割に電池蓋が壊れてるボディが多いのが特徴です。他のサイトでも書かれていますが、X-500やX-70を持っているならば、フォーカスエイドが目的以外だと無理に狙う個体ではないです。中古販売やオークション販売で買うときは必ず電池蓋をチェックしましょう。 |