RIKEN KOGAKU RICOH DIACORD G | |
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理研光学、現在のリコーが作った二眼レフ。NEWDIAのシチズンMXV付きボディのレンズをトリプレットのリコナーからテッサーのリケノンへと換装した機体です。銘版も輸出仕様のDIACORD銘になっています。 低価格でよく写ると評判でプレミア価格までついた板金RICOHFLEXも7型まで進化した頃、ヤシカがダイキャストボディに高機能シャッター、富岡製レンズを搭載した低価格ヤシカフレックスを投入し、千代田光学はそれに呼応してミノルタコードを投入。低価格機と高級機の間を埋める中級機という市場が出てくるわけです。当然シャッター速度が3速しかない上に板金製のリコーフレックスは見劣りするわけで、そこでダイキャストボディにスローシャッター付きのRICOHFLEX DIAをリリースしました。 理研光学はRICOHFLEX DIAの好評とユーザーの要望を受けてモデルチェンジします。まず、DIAをベースにシャッターの換装とB30バヨネット搭載、オートマットのボディ内内蔵化を果たした通称「シチズン付き」のNewDIAを送り出します。翌年、レンズを富岡製のテッサー型、リケノン8cmF3.5に換装し、シャッターも精工舎RAPIDに換装した「セイコー付き」NewDIAを発売。このリケノンレンズが非常に評判がよく、シチズン付きモデルのレンズをリケノンに換装して生まれたのが本機DIACORD-Gです。 実は2機目のダイアコードGです。1枚目は2号機、2枚目3枚目の写真は部品取りにされてしまった1号機で1枚目の右下にちょこっと写ってるアレです(苦笑)。徹底的なジャンクとして届いた1号機と違い、2号機は後玉の前面が御約束どおり劣化していた以外は軽症で、スタックしていると言われたシャッターも前オーナーの扱い不良というか知識不足でロックが掛かっていただけで、ダイキャストの塗装やシボ革の状態も含めリペイント機かと見まごう状態でした。 ダイアシリーズに共通のシーソー式ヘリコイドは、ミノルタコード系やフレクサレット系など、振り子式レバーになれているものにとっては非常に扱いやすく、左手でホールディングしながらフォーカシング、右手でホールディングしながらレリーズという芸当でスローシャッターでも扱いやすい構造です。ファインダはフレネル入りで非常に明るいのですが近接でピンの山がややつかみづらい傾向があります。 ちなみに1号機はレンズが16000番代でボディが5000番代、2号機はレンズが43000番代でボディが19000番代の製造番号。両者の内面反射対策の違いがありまして、バッフルの長さが違う、アパーチャー内に露出する金属部品は後期型だと全部マットブラック化されている、シャッターがMXVからMVに変わっているなど、細かい改良が続けられたことが良くわかりました。 |
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