ウォーターポンプの修理
 バイク屋の仲間がDT200WRからTT250Rへ乗り換えるということで、そのDT200WRを譲り受けました。3代目DT200WRの就役です。で、こいつ。ウォーターポンプ周りが破損しててミッションケース内に水がだだ漏れになってました。最初に乗ったDT200WRも同じ症状が出たことがあったので原因はわかっています。店長はシールじゃないの?って言うんですが、こいつはシールじゃなくて軸の磨耗が原因です。この水漏れですが、91ではときどき発生したと聞くのですが、軸が変わった92以降では聞きません。

○必要な部品:
ウォーターポンプインペラーAssy
ウォーターポンプシール
ウォーターポンプガスケット
クラッチカバーガスケット
○車体の解体
基本的にクラッチ解体と同じ手順を踏みます。サイドカバー>シート>タンク>チャンバー>冷却水配管>クラッチケーブル>キックアーム>ブレーキペダルとはずしていきます。で、ここがクラッチのときと違うのですが、2ストロークオイル配管をはずします。はずした配管にはちゃんとキャップをしておきます。また、オイルポンプ制御用のケーブルもはずしておきます。あとはクラッチケースカバーをはずすだけ。ウォーターポンプカバーはクラッチカバーをはずす前に取り外すと作業がしやすいです。
○部品の交換
カバーをはずすとプラスチック製のギアが2つ見えます。白いほうがオイルポンプ、黄色いほうが冷却水です。Eリングで止まってるので適当にドライバーとかでこじってはずしてしまいましょう。はずすとEリング>ワッシャ>ギア>ピン>ワッシャの順に止まってます。

ピンを抜くとインペラーAssyがずるっと外れます。外れたら外側から長いドライバーでも突っ込んで強引にシールを抜いてしまいましょう。はめ込みはプラハンマーでがんがんしばきたおせば大丈夫です。

ペラとギアの組み立ては分解の逆手順になります。
○水漏れの原因
前述のとおり水漏れはポンプ軸の磨耗で発生します。ちょうどまるで囲ってある部分あがりがそうなんですが、このあたりでシールとの接触により磨耗が起こり、結果、水路から水がミッション側へと流れ込んでくることになります。

今回はまだにじむ程度だったので、磨耗はシール側のほうが大きかったのですが、これがさらに酷くなるとクラッチカバーガスケットのスキマから水が噴出したりするようになります。
○感想
結局クラッチ交換もいっしょにしたのですが、そのときの作業ミスもあいまって、なぜか4回ほど分解組み立てをおこなうはめに。おかげでクラッチご対面まで20分かからずに分解できるようになりました。以前にこの作業をバイク屋に以来したら2万くらい取られた覚えがあった(橋本屋ではない別の店)のですが、自分でやってみると結構楽勝。な〜んだ、この程度か〜って作業です。
(C)1998/2001Takayuki Kazahaya